賃貸アパートや賃貸マンションを借りるには、まず部屋を内見します。
そしてその部屋が気に入ったら、「入居申込書」(賃貸借契約申込書)を書いて、大家さん側の審査が下りれば契約へ、というのが一般的な流れです。
 
では、審査が下りて契約日が決まった場合、その前日になって借主は自己都合でこの申込みをキャンセルできるのでしょうか?
 
不動産会社からは、
「既に賃貸借契約書と重要事項説明書を作成し、貸主の署名押印も済んでいる。契約書作成料を支払ってほしい。また、貸主は、他の申込みを断ったことから、キャンセル料を支払ってほしいと言っている」
と言われてしまったとします。
 
この場合、どうなるのでしょうか?
 
一般に民法上は、契約は貸主と借主双方の合意で成立し、必ずしも「契約書の作成」は契約成立の要件ではありません。
 
しかし、実際の取引では、後日のトラブルを防ぐために契約書を交わすのが一般的です。原則として、貸主と借主の双方が契約書に記名・押印した時点で契約が成立したといえます。
 
従って、賃貸借契約書が締結されていない状況で、貸主・賃借申込者間に申込み撤回時のキャンセル料支払いの合意があり、入居申込者にキャンセル料の支払義務がある、と言うことはできないでしょう。
 
ただし、貸主側も入居の申込みが入った時点で、次の申込者には「あなたは2番手ですよ。」と伝えることが多いですし、賃貸借契約書の作成にも着手しますので、迷惑を掛けることは事実です。
 
ですので、入居申込書は、十分に気持ちを固めてから記入するようにしましょう。(不動産屋にけしかけられてはダメですよ(笑))