土地を買って家を建てようとする時、まずはどんな家を建てるかを考えると思います。

その時に、そもそもその家が建てられない土地を買ってしまったらどうなるでしょう?
それは正しく、悲劇以外の何物でもありません。

そのようなことにならないよう、十分に注意しましょう。

中でもチェックすべきは、“容積率”です。
容積率とは、簡単に言うと、その土地の面積に対して、どれくらいの延床面積の建物が建てられるのか、ということです。

例えば、容積率200%の土地の場合、その土地の面積が50㎡だとすると、家の延床面積は100㎡以内に収めないといけない、ということです。

一般的な4LDKの戸建を建てようとすると、だいたい100㎡くらいの延床面積になりますので、容積率が200%の土地だとすると、土地の面積は最低50㎡必要になります。

ここで40㎡くらいの土地を買ってしまうと、希望する間取りの家は建てられなくなってしまいます。

 さらに注意するポイントとして、容積率200%の土地でも200%分建てられない場合があります。
「えっ、そんな!」
と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実際に存在します。

実は建築基準法上、その土地が接している前面道路の幅員(幅のことです)が一定以上狭い場合、指定の容積率を超える制限がかかります。

住宅地においては、前面道路の幅員×0.4が実際に適用される容積率になります。

なので、容積率200%の土地でも、その土地が接している道路が4mの場合、4m×0.4=160%となり、土地が50㎡だとすると、延床面積が80㎡までの家しか建てられなくなります。

このように、前面道路の幅員は非常に大切なわけです。
特に密集住宅地は狭い道が多いので、土地を買う場合は注意が必要です。

 では、そもそもなぜ容積率という概念が必要なのでしょうか?
これは、安全上必要なためです。
例えば、狭い土地に超高層ビルが建ったらどうでしょうか?
超高層ビルには人が大勢入っています。地震や火事で避難しようとしても土地が狭いと非難することができません。
 それでこのような制限が決められているわけです。